横浜中華街や赤レンガ倉庫など、ショッピングや観光をたっぷり楽しめる横浜。行きたいスポットがたくさんあるからこそ、その道中にゆっくり楽しめるカフェがあるとうれしいもの。

そこでJR横浜駅から徒歩５分以内にある、おいしいドリンクとスイーツを堪能できるカフェをご紹介。ほっとひと息つく場所としてはもちろん、その味を求めて出かけるのにもぴったりのお店を３店厳選しました。

サモアール　ジョイナス本店

横浜駅西口に隣接するファッションビル、「ジョイナス」の地下2階に立地する「サモアール」。1974年の創業以来、２度移転をしながらも、その味を求めて足繁く通う常連客が後を絶たない紅茶専門店です。

専門店だけあって、紅茶の種類がとにかく豊富。バナナやストロベリーなど日替わりフレーバーロイヤルミルクティーのほか、チャイなどの鍋で煮込んだミルクティーやスパイスティー、シンプルに紅茶を味わえるブラックティー、最近流行りのチーズティーまで揃っています。

ナッツミルクティーは、香ばしいナッツと紅茶２種類を贅沢に使用。たっぷりの生クリームは思ったよりも甘さ控えめ。これだけでもお腹が満たされます。

そのなかで季節を問わず一番人気なのは、アイスロイヤルミルクティー。たっぷりのミルクにも負けない、しっかりとした紅茶の味とコクが味わえるのには、淹れ方に秘密が。サモアールの紅茶は茶葉の量が圧倒的に多く、濃く出すのが特徴だそう。だからいろいろなアレンジがされていても、茶葉の味をしっかり味わえます。

アイスロイヤルミルクティーに合わせたのは、こちらも人気の自社製スコーン。小ぶりで丁寧に作られていることがわかる、素朴な味わい。平日でも売り切れることが多いのだとか。ケーキもショーケースにずらり。インスタ映えする、７色のバタークリームのレインボーケーキ（880円）は若い人たちにも人気だそう。

フードメニューも充実していて、ホットサンドやフォカッチャ、クロワッサンサンドも。ジョイナスの企画から生まれたタコスハンバーグなど、ユニークなメニューもあります。

ランチメニューがない代わりに、どれも１日中注文ができるのもうれしい。やや薄暗い店内は落ち着ける雰囲気なので、昼から夜までお客さんでいっぱい。紅茶好きなら、ぜひ訪れたいお店です。

※価格はすべて税込

コーヒーバー　ブルーマウンテン

横浜駅東口にあるそごう横浜店。その５階の奥にある隠れ家的名店が「コーヒーバー　ブルーマウンテン」です。

ジャマイカ産の稀少で貴重なコーヒー豆、ブルーマウンテンをはじめ、厳選された高品質なコーヒー豆にこだわり。味にムラが出ないように湿度で淹れ方を変えながら、注文が入ってから一杯一杯ハンドドリップで淹れているそう。

コーヒーを淹れる際には、豆を蒸らさない分、コーヒー１杯に通常の２倍以上である25gの豆とたっぷり使うのが特徴。深く濃厚な味わいながら、雑味がなく、すっきりとした味わい。１杯でコーヒーを堪能できるよう淹れられています。

カウンター席の奥にずらり並んでいるのは、マイセンやウェッジウッドなど、アンティークのコーヒーカップ。好きなカップを選ぶことができ、カップを選びたいからとバーカウンター席に座る人もいるそう。

このお店の一番人気は、オリジナルブレンド（1,100円）。酸味を抑え、味わい深いコクと苦味が絶妙なバランス。飲みやすい一杯です。ちなみに淹れていただいたオールドマイセンのカップは、車が買えるほどのお値段だとか。この一杯だけで、とても贅沢な気分が味わえます。珍しいアイリッシュコーヒーやウィンナーコーヒーも、目当てに来る人がいるほど人気なのだそう。

そしてこちらで必ず注文したいのがスイーツ。1962年に創業した、横浜の老舗洋菓子店「横浜モンテローザ」のケーキをいただけます。季節のフルーツケーキやベイクドチーズケーキ、フランスの修道院で作られていた焼菓子“ロリケット”など、魅力的なスイーツがショーケースに並びます。

１番人気は、ショートケーキ「ザ モンテローザ」。八ヶ岳の希少なハーブ卵や北海道産の小麦粉、香川県産の和三盆糖と、材料にこだわったスポンジ。生クリームも甘さ控えめでさっぱり。コーヒーにもよく合います。

ヨーロピアンモカブレンド、イタリアンアイスコーヒー、アッサムティー、アイスドティーならドリンクセット
（1,540円）にできます。

つい時間を忘れて、ゆっくり過ごしてしまいそうな居心地のいい店内。それもそのはず。北欧のアルネ・ヤコブセンがデザインした「スワンチェア」や、イタリアのボルトローナ・フラウ社のソファなど、美術館に並ぶような名作と呼ばれる家具が使われています。

本物の家具と食器、そして本格的なコーヒーとスイーツ。「ゆっくり空間と本物の味を楽しんでいただきたい」というのが、お店のコンセプトなのだそう。お茶の時間に、ゆったりと贅沢なひとときを味わいたい人におすすめのお店です。

※価格はすべて税込

イノダコーヒ　横浜高島屋店

最後にご紹介するのは「イノダコーヒ」。1940年に創業し、京都に７店舗構える老舗喫茶店。京都観光には欠かせないお店ですが、関東にも２店舗あります。

そのひとつが横浜駅西口に隣接する、高島屋横浜店の６階にあるこちらの店舗。2012年にオープンしました。入り口から京都のイノダコーヒの雰囲気があり、京都に来たような気持ちになります。

イノダコーヒ本店をイメージしたという店内は、白い椅子とテーブル、ローズウッドの家具、格子の窓、家具に至るまで、京都を思い出してもらえるようにしているのだそう。ボックスシートもあり、ゆったり過ごすことができます。

一番人気のドリンクは、創業者のこだわりが詰まったコーヒー「アラビアの真珠」。モカコーヒーをベースにした、香り、コク、酸味のバランスが絶妙な一杯。ミルクと砂糖を入れた状態でサーブするのが、創業当時からの基本ですが、最近ではお客様の要望を聞いて出しているそう。実は京都と横浜の水質が似ているため、横浜店では京都の味とほぼ変わらないコーヒーを楽しめるのだといいます。

アラビアの真珠に合わせたのは、一番人気のスイーツ「レモンパイ」。ドイツ系のどっしり濃厚な、コーヒーに合うケーキが多いというメニューのなかでも、もっとも軽く、さっぱりした味わいのケーキです。他のケーキはすべて京都で作られたものを運んできていますが、このケーキだけはカスタードとメレンゲを店舗内で作っているので、横浜店は関東で唯一レモンパイを食べられるお店でもあるのです。ふんわりとしたメレンゲのケーキは、最近では珍しいことも人気の理由かもしれません。

食事メニューでは、ケチャップライスが懐かしい、オムライスセットが根強い人気。本店では朝食として食べられる「京のブランチセット」も、ここでは15時まで食べられるのでおすすめです。サンドイッチの種類も７種類と豊富で、シンプルなタマゴサンドから贅沢なビーフカツサンドまで楽しめます。

クリームあんみつ豆やフルーツパフェ、プリンなど、ケーキ以外のスイーツも充実。なかでも、レモンアイスは乳脂肪分が少ない、昔ながらのアイス。レモンの皮を加えた爽やかな味わいで、自信作だそうです。

帰りには、コーヒーのほか、オリジナルのカップやグラスなどのお土産も買って帰ることもでき、京都気分を味わえます。

午前から夜まで、どの時間に行っても楽しめるメニューが充実。どこか懐かしさを感じる、正統派の喫茶店を満喫することができるお店です。

※価格はすべて税込